右心室から大動脈と肺動脈の両大血管が出る病気です。肺動脈狭窄(はいどうみゃくきょうさく)が合併していると、肺への血液量が減少してチアノーゼが出現し、合併していなければ肺への血液量が増加して心不全症状が出現します。
治療は、チアノーゼが出現するタイプでは動脈管を開いて肺血流量を増加させるためにプロスタグランジンE1を静注します。心不全が出現する場合は、尿を多くしてからだの余分な水分を除去し心臓の負担を軽減する利尿薬や、心臓の機能を増強する強心薬を用います。乳児期には複雑な手術はむずかしいので、肺血流量をふやす短絡手術や、逆に肺血流量を減らす場合には肺動脈絞扼(こうやく)術がおこなわれ、最終的な手術の時期は2〜4歳です。