脳組織の器質的な異常が原因で、精神のはたらきにいろいろな障害が出てくるものを、脳器質性精神障害といいます。認知症(痴呆)がおもな症状ですが、幻覚、妄想、興奮などの症状もよくみられます。
わが国は、先進工業国のなかでも例をみないほどに高齢化のスピードが速く、それだけに認知症の疾患(痴呆性疾患)への取り組みが社会的な関心事になっています。この疾患は、大きく分けてアルツハイマー病、脳血管性痴呆に分かれます。以前は、脳血管性痴呆が多かったのですが、最近はアルツハイマー病も増えてきています。