感染を起こした傷や、深いやけど、すり傷などで治るのに日数がかかったとき、赤く盛り上がった状態で治ることがあります。これを肥厚性瘢痕といいます。
一般に時間とともに改善しますが数カ月から1年は要します。治療はテーピング、軟膏(なんこう)、副腎皮質ステロイド薬を局所に注射したり、時期を待って瘢痕の程度が強ければ手術することもあります。
ケロイドは、一見肥厚性瘢痕と似ていますが、こちらは傷の程度に関係なく生じ、傷の範囲を超えて大きくなり痛みやかゆみを伴います。胸、肩などができやすい部位です。体質によるところが大きく、切っても再発の可能性が高いため、治療は副腎皮質ステロイド薬の局所注射や圧迫療法などがおこなわれます。