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毛巣洞<もうそうどう>

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毛巣洞は、肛門のうしろ、尾骨部正中の皮膚が陥凹(かんおう)して洞をつくり、その内部に毛髪を含んだものです。思春期の男性に多く、多毛症や慢性の刺激や感染などが誘因となります。

[症状]

はじめは、ほぼ円形のしこりを皮下に触れるだけです。しかし、感染を起こすと、圧痛がみとめられ、うみが出ます。肛門周囲にひろがると痔瘻(じろう)とまちがえられることがありますが、痔瘻とは異なり肛門内にしこりを触れたり、痛みを感じることはありません。

[治療]

小さな毛巣洞は内容が分泌されたあと、自然に治癒することもあります。また内部のかたい毛髪を抜きとり、清潔に保つだけで治る場合もあります。手術をする場合には周囲の脂肪組織とあわせて切除します。