血液サラサラ健康事典
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健康コラム
 
ワット・ポーのタイ古式マッサージ
 世界一気持ちのよいマッサージとして日本人の間でも人気の高い、タイ古式マッサージ。涅槃仏で知られるバンコクの寺院、ワット・ポーには、古い伝統をもつマッサージ学校「ワットポー・タイトラディッショナル・マッサージスクール」があります。
 今回、この学校で外国人として初めて先生になった、宮原由佳さんにタイ古式マッサージについてのお話を伺いました。
酸素が十分に供給されると血液、細胞が生き生きする
 バンコク三大観光名所の一つでもあるタイ国第一級王立寺院、ワット・ポー(正式名称ワット・プラチェトゥポーン)。この寺院は、1831年、当時の
国王ラーマ3世によって、タイで最初に大学が設置された歴史的な場所でもあります。ここでは、タイ伝統医学をはじめ、仏教関連や文学、美術関連など様々な学問が収集され、研究されてきました。とくに、タイ伝統医学、薬草学、助産婦学の研究においては、タイ国内で中心的な役割を果たす機関でした。当時、マッサージは独立した一つ分野としてではなく、治療法の一つとして各学問のなかで研究をされていました。例えば、タイ伝統医学の基本理論では、人体には臍(へそ)から全身に向けて広がる主要な10本のエネルギーのラインがあるとされていますが、タイ古式マッサージでも、このラインに沿ってツボを押していくことで器官や腺の調子を整え、体内の毒素を取り除く働きを助けると考えられているように、マッサージが各学問と深く関わりを持ったものであったことがわかります。
         
 また寺院内には、この頃造られたとされる、80ポーズの仙人体操(タイ語でルーシーダットンと呼ばれるもの) の像や、マッサージの様子を描いた壁画などが残されており、マッサージが治療法として古くから用いられていたことがうかがえます。
 
なぜ体内で酸素不足が起きるのか?
 自然治療法、民間療法として人々の間に広く普及していったマッサージですが、一方で、研究機関や学校などは次第に廃れ、マッサージ技術の継承が危ぶまれるようになっていきました。そこで、プミポン国王がワット・ポーの高僧に対して寺院内にマッサージ学校を創設するよう要請、1962年に、タイで初めてのマッサージ学校として「ワットポー・タイトラディッショナル・マッサージスクール」が設立されました。当初は寺院内に教室を設け、授業を行っていましたが、受講者が増えたため、寺院に隣接する現在の場所に学校を移し、寺院内ではワット・ポーを訪れる人を癒すため、マッサージ・サービス(有料)を行っています。現在、1日に200〜300もの人々がマッサージ・サービスを利用していますが、海外からの観光客も多く見られます。
     
  「たいていの病気治癒にはマッサージが用いられていた。」とタイの古い書物に記述が残されているように、古くからタイの人々の体を癒してき
た、タイ古式マッサージ。近年、改めてその良さが見直され、マッサージ師の国家資格制度をより充実させるなど、タイ政府もマッサージの継承と普及に力を入れ始めています。また、タイ古式マッサージの良さは、タイの人々はもちろん、日本人をはじめとする外国人の間でも高く評価され、最近では、マッサージを受けるだけでなく、その技術を学びたいという外国人も増えてきました。こうした人気に応えるべく、「ワットポー・タイトラディッショナル・マッサージスクール」では、タイ語での授業はもちろんのこと、英語での授業も採り入れつつあります。
     
  学校では開校以来、実践はもとより人体解剖学、生理学、道徳概念など、多岐におよんで日々修練することが課されてきました。それらは現在に至るまで変わらず受け継がれ、技術だけでなく、その理念まで学ぶことで、タイ古式マッサージを未来へ、また広く世界へ伝える試みが今、なされています。
     
●ワットポー・タイトラディッショナル・マッサージスクール
 ― Wat Po’s Thai Traditional Massage School ―
  The Wat Po's Thai Traditional Medical School
Office: 392/25-28 Soi Penphat 1, Maharaj Rd., Pranakorn ,Bangkok 10200
THAILAND
Tel: +66(02)221-3686/+66(02)622-3551
Fax: +66(02)622-3550
URL: http://www.watpomassage.com

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