にんじん
〜抗酸化パワーは、緑黄色野菜のエース格〜
アフガニスタン原産。セリ科。古くから多くの薬効が認められている。西洋種と東洋種に大別され、現在日本で見られるのは、ほとんどが西洋種。東洋種は赤色の金時(京にんじん)で、主に関西で栽培。旬は冬で、栄養素が最も多くなる。赤い色はカロテンの色素。
1/4本(約50g)で
ビタミンA
540μg
750μg
カリウム
2000mg
140mg
ビタミンC
100mg
2mg
※
ビタミンAの数値はレチノール当量に換算したものです。
※
青文字
は日本人の1日当たりの栄養所要量(30〜49歳の女性を基準にした数値)
緑黄色野菜のなかで、β―カロテンを最も多く含みます。β―カロテンは、体内に入ってから必要に応じてビタミンAに変換され、免疫力を高め、皮膚や粘膜を丈夫にし、目の表面を保護したり、肌を美しくしたりする働きがあります。そして変換されずに残ったβ―カロテンは、活性酸素の発生を抑え、ガンや生活習慣病の予防に大きな効果を発揮します。
さらに最近の研究で、α―カロテンも含んでいることがわかっています。α―カロテンには強力な抗酸化作用があり、皮膚や目、肝臓や肺の組織を活性酸素のダメージから守る力は、β―カロテンの約10倍とも報告されています。
そのほか、にんじんにはカリウムやビタミンC、鉄分なども含まれています。食物繊維も多く、便の量を増やし、腸内の老廃物を排出してくれます。
皮はできるだけ薄くむく
β―カロテンの吸収率は、そのまま生で食べると10%程度ですが、油と一緒に摂ると約60%と大きくアップします。皮に近い部分により多く含まれているので、皮は薄くむいて調理しましょう。
生食するなら酢と合わせて
にんじんには、ビタミンCを破壊するアスコルビナーゼという酵素が含まれています。アスコルビナーゼは、空気に触れると作用し始めるため、生食するときは食べる直前に調理するのがポイントです。ただこの酵素は、熱と酸によって効力を失うため、かためにゆでてから調理するか、生で食べるときはレモンや酢を合わせると、ビタミンCの破壊を防止することができます。
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