そば
〜ルチンが毛細血管を若返らせる〜
中国原産。日本人は縄文時代から食べていたという。古くから血圧を下げる効果が知られていた。ヨーロッパでも、そばクレープが広く食べられている。夏そばと秋そばがあり、栄養的には同じだが、味や香りは秋そばのほうが豊か。近年は7割以上を輸入している。
ゆでそば1食分(約200g)で
ビタミンB
1
0.8mg
0.1mg
鉄
12mg
1.6mg
食物繊維
19g
4g
※
青文字
は日本人の1日当たりの栄養所要量(30〜49歳の女性を基準にした数値)
そばの実のカラに含まれる色素成分ルチンは、抗酸化物質であるフラボノイドの一種で、ビタミンPとも呼ばれます。
ルチンはビタミンCとともに働いて、細胞と細胞をつなぎ、肌のみずみずしさを保つコラーゲンの生成を助け、細菌の体内への侵入を防ぎます。毛細血管を丈夫にして若返らせるので、動脈硬化の予防や血圧の安定にも有効です。さらに脳細胞の酸化を防ぎ、記憶力向上にも効果を発揮します。
ルチンは、実の外側のカラに近い部分に多く含まれるので、白いそばより、カラに近い部分を含む黒っぽいそばを食べるほうがたくさん摂ることができます。
食物繊維が便通を促進し肥満を防止
そばに豊富なヘミセルロースは不溶性食物繊維で、水分を吸収して便の量を増やし、腸壁を刺激して便通を促進。大腸ガンの予防にも効果を発揮します。不溶性食物繊維は、消化されずに胃の中に滞在する時間が長く、満腹感が得られやすいので、食べ過ぎによる肥満を防止します。
そばに含まれるビタミンB
1
は、体を維持したり脳や神経のエネルギー源となる糖質を分解し、エネルギーとして役立てるために欠かせない栄養素です。疲労回復や精神安定にも有効に働きます。
そば湯も一緒に飲むとルチン効果がアップ
水溶性のルチンは、ビタミンB
1
とともにそばのゆで汁に溶け出します。そば湯を飲む昔からの習慣は、理にかなったものなのです。ルチンはビタミンCとともに働くため、Cの豊富な野菜や果物と一緒に摂ると吸収率が高まります。
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